ワクワク未来ニュース

この中のもの、ご自由にどうぞ! 住民同士で、パンや缶詰、日用品をおすそわけ。アメリカで初めて設置された「Little Free Pantry」

みなさん、料理をしようとおもったら、お醤油をきらしていた!なんてこと、ありませんか?

買えば済む話しですが、とくにお金が少ない学生時代などは、日用品の出費だって厳しいもの。
「だれかがそっと手を差し伸べてくれたら・・・」なんて願った経験がある人も少なくないかも
しれません。

アメリカのアーカンソー州で始まった「Little Free Pantry」は、そんな「だれか」が、
気軽に隣人を支援することを可能にしたプロジェクト。

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写真は「Little Free Pantry」を発案したジェシカさん。

ご覧のとおり、手づくりの小さな箱の中には、缶詰やピーナッツバターなどの腐りにくい
食品や、ティッシュ、生理用品といった日用品が並び、必要な人がいつでも持ち帰られる
ようになっています。そして、品物の補充は、近隣の住人の善意にまかされているのです!

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この取り組みは、同州のフェイエットビルに住むJessica McClard(以下、ジェシカさん)
が、世界で広がりつつあるムーブメント「Little Free Library」にインスピレーションを
得て始めたもの。

このアメリカ全土に広がった、だれもがアクセスできる無料の小さな「市民図書館」を、
「食料庫」に応用したのです。
ジェシカさんはこの「Little Free Pantry」を設置したきっかけをこう話します。

読書が趣味だから、町中で見かけるLittle Free Libraryが大好きだった。
ふと、このアイデアを他のニーズにも応用できないかしらと考えた時、すぐに思いうかんだ
のが食料不足問題だったの。

さっそくジェシカさんは、友人たちと教会の近くに「Little Free Pantry」の第1号を設置。
その後の世界の反応は、ジェシカさんの予想を大きく上回るものでした。
まず、アメリカのウェブマガジン「shareable.net」に取り上げられると、1週間で21000人に
読まれ、700回ものシェアを獲得。Facebookのページ閲覧数は100万回を越えるなど、
反応の速さと大きさにジェシカさんも驚いたそう。

その後の「Little Free Pantry」は、ジェシカさんが確認できただけでも、1日6回は補充した
ものが空になるほど、頻繁に活用されているそう。さらに、フェイエットビルの南部と、
オクラホマ州にも設置され、Facebookでは、アイデアに感銘をうけた人が、10〜20個の
設置を予定しているのを知らせるなど、確実に広がっているようです。

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写真は、オクラホマ州で、「Little Free Pantry」の設置のために集まった人たち。

このように、パントリーが早いペースで広まった理由を、ジェシカさんはこう考えます。

きっとみんな、簡単かつ実感のある方法で人助けをしたかったんじゃないかしら。
食料を必要としている人を見つけるのは難しいけれど、これならスーパーで買った缶詰を
入れておくだけでいい。

それにこの箱を介せば、食料配給所のように「供給者」と「受給者」で区別されることがない。
だから補充する人も、持ち帰る人も、同じようにパントリーに近づけるの。

実はアーカンソー州は全米で2番目に世帯収入が低いとされており(参照)、フェイエットビル
には2万人が通うアーカンソー大学も置かれているため、需要がある様子。
とはいえ、支援を必要としていても、他人には尋ねにくいもの。
その点、「Little Free Pantry」がもつ「匿名性」は、だれかの親切心を気をもむことなく
受け取らせてくれます。24時間利用できるのも魅力ですね。

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写真は、フェイエットビルの南部の教会に設置された「Little Free Pantry」です。

補充をしているのは、教会の運営メンバーや、ガールスカウトの子どもたち、
そしてもちろん、名前も知らないご近所さんたち。ジェシカさんは、

定期的に補充してくれる人たちがいて、話しかけているうちに、これまで面識の
なかった人と多くの縁がつながったわ。それもすごくクールなことよね。

と、満足そうに話します。

でも、「匿名」なだけに、補充したもの全部持ち帰ってしまったり、質の悪いものを
入れたりする人もいるのでは?といった心配も浮かびますよね。
もちろん難しいこともある、とジェシカさん。

「おむつが欲しいのだけど、パントリーに入ってる?」とメッセージをする人もいたし、
子ども用の靴が大量に詰められていたこともあった。

パントリーは、特定のものを必要としている人向けのものではないし、小さなスペース
だから、ある程度、中にあるものの調節はする必要があるわね。

でも今の所、箱の中に残り続けるものはなく、破損なども確認されていないそう。
全てを持ち帰る人に対しては、正直、気にしてないわ。
全部を持ち帰る人がいても、それがその人には必要だったのだと私は思う。
私が誰かのニーズを決めつけるべきではないもの。

とジェシカさんは語ります。

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人々の見返りを求めない与え合いで成り立つ「Little Free Pantry」は、まさしく最近話題の
考え方「ギフトエコノミー」の素晴らしいモデルと言えるのではないでしょうか。
問題はありつつも、人の温かみを感じられる小さな箱に助けられる人は多いはず。

グローバルな問題が山積し、何から始めたら良いか戸惑ってしまう昨今、こういった
シンプルで優しい取り組みには、ほっとします。

みなさんも、自分の周りではどんな「ギフトエコノミー」ができるか、想像してみませんか?

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