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キリンの「氷結mottainaiプロジェクト」 第3弾は山形産の尾花沢すいか

期間限定発売される「キリン氷結mottainai尾花沢すいか」

キリンビールは5日、規格外で廃棄される果物をチューハイの原料に活用する「氷結mottainaiプロジェクト」の第3弾として、山形特産の尾花沢すいかを使った商品を発売すると発表しました。17日から全国のスーパーやコンビニエンスストアなどで期間限定販売されます。

同社は「氷結」に原料を提供する果実農家が規格外果物を大量に廃棄せざるを得ない課題を抱えていたことから、その解決に寄与したいとプロジェクトを立ち上げました。

シャリッとした食感とみずみずしい甘さが特長の尾花沢すいか
ウルミ果や空洞化によって規格外になる尾花沢すいか

昨年5月発売の第1弾「氷結mottainai浜なし」は「おいしさ」と「社会性のあるコンセプト」が若年層の間でも話題となり、過去3年で発売した氷結の限定商品約20種の中で出荷実績1位となりました。高知県産のぽんかんを使った第2弾は、発売当初は浜なしを上回るペースで売れ、販売実績も早々に肩を並べました。

食べチョクとオイシックスとの連携で目標を100トン上乗せ

同社は当初、このプロジェクトによって、2027年時点で年150トン分の果物の廃棄削減を目指していましたが、今年4月に通販サイト「食べチョク」を運営するビビッドガーデン、食品宅配大手「オイシックス・ラ・大地」の2社との連携が実現したのに伴い、目標を100トン上乗せしています。
1本当たり1円を生産者側に寄付するほか、売り上げの一部を毎日新聞MOTTAINAIキャンペーン事務局を通じて、ケニアの植林活動「グリーンベルト運動」に贈る取り組みも行っています。

シャリッとした食感とみずみずしい甘さが特長 尾花沢すいか

東京都内で5日に行われた記者会見にはJAみちのく村山の担当者や生産者も参加し、「行き場のなかった規格外のすいかが有名ブランドを通じて全国に届けられ、本当にうれしい」と話しました。
尾花沢すいかは、シャリッとした食感とみずみずしい甘さが特長ですが、熟しすぎて特有の食感がなくなる「ウルミ果」や空洞化により、廃棄される量も多く、活用方法を模索していました。

記者会見で尾花沢すいかをアピールする、JAみちのく村山の志村秀弥さん(右から2番目)と大山功さん(一番右)

きっかけは1本のメールから

昨年5月に発売されたプロジェクト第1弾の「氷結mottainai浜なし」をコンビニで見かけたJAみちのく村山の志村秀弥・営農販売担当部長が「尾花沢すいかの規格外品も活用できないでしょうか」とキリンビールにメールを出したことがきっかけで採用につながりました。連絡を受けた同社マーケティング部の「氷結」アシスタントブランドマネージャーの山岡加菜さんは「プロジェクトの広がりを実感し、改めてやりがいを感じました。メールを受けたその日のうちに電話して、8月には農園を訪問、皆さんの協力でスピーディに商品化することができました」と振り返っていました。

志村部長とともに記者会見に出席した、すいか生産部の大山功・部会長は「一つ一つ愛情を注いで育てたすいかが捨てられるのがもったいなくて、ずっと何かに活用できないかと思っていました。この日を迎えられて本当にうれしい」と感無量の面持ちで話していました。今回の商品化に伴い、尾花沢すいか約16トンが廃棄を免れる見通しです。

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