
MOTTAINAIキャンペーンの活動20周年記念シンポジウムに出席した世界資源研究所マネジングディレクターのワンジラ・マータイさんが昨年末、アフリカの新聞「The Daily Nation」に、当キャンペーンをテーマにしたコラムを寄稿しました。ワンジラさんは来日中、キリンビールやローソン、藤田観光など、キャンペーンの協賛会社の担当者に会い、それぞれの取り組みについて、取材していました。コラムではその成果を踏まえ、母、ワンガリ・マータイさんの提唱で始まったこの活動について、「主に個人の行動変容を求めて始まったこのキャンペーンは、人類共通の普遍的な価値と集団的な責任に根ざした贈り物となっています」と指摘した上で、「日本のパートナーと協力し、このキャンペーンを深化させ、グローバルに展開することを楽しみにしています」と結んでいます。少し長くなりますが、日本語訳を掲載します。

感謝とグローバルな希望のレガシー
休日というものは、贈り物であれ、奉仕活動であれ、愛する人と食事をともにするという単純なことであれ、人に何かを与えることへの深い喜びを思い出させます。今年、私は家族、友人、健康、そして今になっても希望を呼び起こしている特別なキャンペーン、「MOTTAINAIキャンペーン」に最も感謝しています。
ワンガリ·マータイの2004年のノーベル平和賞受賞から20周年のお祝いの年を終えるにあたり、彼女が創り上げた、ケニアと日本の間の特別なパートナーシップを讃える時でもあります。静かに始まった同盟ですが、インスピレーションと希望の灯台に成長しました。主に個人の行動変容を求めて始まったこのキャンペーンは、人類共通の普遍的な価値と集団的な責任に根ざした贈り物となっています。
20年前、私の母であり、ノーベル賞受賞者でグリーンベルト運動の創設者であるワンガリ·マータイが初めて日本に到着し、私たちの想像をはるかに超えて成長する「種」を植えました。有力メディアである毎日新聞社ととともに、「MOTTAINAIキャンペーン」を立ち上げました。キャンペーンはすべての哲学の重みを伝える、日本語でたった一つの言葉に根ざしています。「もったいない」という言葉には、リデュース、リユース、リサイクル、そして感謝と尊敬の気持ちが含まれています。これらすべてがたった一つの言葉にです!
12月22日に、「MOTTAINAIキャンペーン」の20周年を記念したシンポジウムが、東京にある立教大学の池袋キャンパスで開かれました。「人と自然が共存するリジェネラティブな世界に向けて」というテーマで、キャンペーンとの提携を模索する企業幹部を含む参加者が集まりました。これは、キャンペーンが個人の行動変容に焦点を当てていた頃では考えられないことでした。
しかし、気候危機が激化するにつれて、本当の意味での管理責任が求められているということに対する私たちの理解も高まっています。個人的な行動は非常に重要ですが、それは物語のごく一部にすぎません。本当の世界規模での変革は、企業がサプライチェーンで流通する商品をどうデザインし、生産し、管理していくかにかかっています。
「MOTTAINAI」という精神は、私たち全員に廃棄物を必然的なものとしてではなく、選択的なものとして見直すことを促しています。そしてその選択肢の中にこそ、私たちの未来を再構築する力があるのです。
20年前のその瞬間から、このキャンペーンは意識的な生活にインスピレーションを与えてきました。このキャンペーンが日本でこれほど流行するとは誰も予想していませんでした。男性も女性も、そして子どもたちも、自分たちの文化や遺産の一部であるこの言葉を再発見し、それを引き継いだのです。
しかし、今回私に最もインスピレーションを与えたのは、日本を再び訪れて、キャンペーンが成長しただけでなく、循環の象徴となっていることに気づいたことでしょう。フードロスと廃棄が非常に重要な問題となっている世界で、「MOTTAINAIキャンペーン」は、気候危機のこの特徴的な要素に対処する意味を象徴するようになりました。
世界的な排出量の最も見落とされている要因の1つは、明白な光景に隠されています。私たちが捨てる食料です。収穫された食料は貯蔵不足のために捨てられ、廃棄されたすべての食事は無駄な栄養分だけでなく、土地、水、エネルギー、労働力を浪費しています。 それぞれのロスは、地球温暖化を引き起こす二酸化炭素負荷を増加させます。日本の年間約500万トン近いフードロスと廃棄は、経済的非効率に関するものであり、そして、気候変動の脅威は大胆で体系的な行動を求めています。
アフリカ全体でも、フードロスと廃棄の規模は、緊急性と可能性に満ちています。およそ生産された食品の3~4割は、決して食卓には届きません。貯蔵、輸送、処理、および市場アクセスのギャップによって失われます。これはサプライチェーンの非効率性の問題であると同時に、食料安全保障、農家の生活と気候の回復力に対する挑戦でもあります。
毎年何百万トンもの食料が失われているにもかかわらず、何百万人もの人々が飢餓に直面している私たちのような国では、その矛盾を無視することは不可能です。しかし、この課題の中には、フードロスと廃棄を半分に削減することは、何百万もの人々に食料を供給し、農村経済を強化し、温室効果ガスの排出を劇的に減らすことができるという大きな機会でもあります。 アフリカの食料システムは可能性に満ちており、地域社会、企業、政府が解決策を中心に団結すれば、その影響は一変します。

「MOTTAINAIキャンペーン」のような運動が、まさに人々の生活や暮らしを変えることができるのです。キリン、ローソン、藤田観光と系列ホテル、その象徴的な椿山荘東京も含め、これら日本の企業では、フードロスの削減が非常に力を持っていることを証明しています。「MOTTAINAI」の精神をビジネスモデルに組み込むことで、彼らはいかに思慮深い管理責任が排出量を削減し、コミュニティを強化し、サステナビリティーへの文化的転換を促すかを実証しています。「MOTTAINAIキャンペーン」がこの循環の原動力に進化するのを見ることができたことは、このお祝いの年のハイライトでした。
新年には、日本のパートナーと協力し、このキャンペーンを深化させ、グローバルに展開することを楽しみにしています。「MOTTAINAI」という精神を伝えることは、単に言葉を守ることではなく、その価値観を確実にすることで、将来の意思決定を導くことなのです。 楽しい休日を!
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