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【毎日新聞掲載記事】モザンビークに電子マネー 生活向上へ日本人奔走

アフリカ南東部の開発途上国モザンビークで、1人の日本人が電子マネーによる金融システム作りに奔走している。
日本植物燃料(本社・神奈川県小田原市)社長の合田真さん(42)。利用履歴が記録できるため、農業資材の
普及を目指す国連食糧農業機関(FAO)がこのシステムを使って補助金を支給するなど期待が集まっている。
【山口昭】

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[写真説明:農業資材を購入するために、タブレット端末を使った電子マネーシステムを利用する住民
 =モザンビーク中部のマニカ州で2015年11月(合田さん提供)]

優良品種の種や肥料を買いに来た農民が雑貨店にあるICカードでタブレット端末にタッチする。
自己負担金として3000メティカル(約5400円)をチャージした場合、FAOから補助金4000メティカルが
振り込まれる。システムはNECが開発した。

合田さんはもともとバイオディーゼル燃料を手がけ、その取引で同国を訪れた。
日本政府の支援もあり、2012年に現地法人を設立すると無電化地域に電気を届ける事業に乗り出した。

農家に南洋植物ヤトロファの苗を無料提供し、買い取った種を圧搾した油で発電。充電式のランタンを
農家に貸し出した。雑貨店に冷蔵庫を置くと冷えたジュースやビールも売れるようになった。
しかし売り上げの30%が行方不明になる月もあり、店番に事情を聴くと、「妖精が持って行った」
という返事が。銀行がない村では、綿花やゴマの収穫時に得た大金をつぼに隠して床に埋める人もいた。

そこで現金を使わない電子マネーの導入を思い立ち、昨年までに同国北・中部の4州で電子カードを
2万4000人に配布した。

貯蓄のほか、信用貸しも増え、住民の生活向上への意欲も高まっている。仲間の成功例をまねして、
家畜を飼い、コメやキャッサバを保管する倉庫や住宅を建てて貸し出しする人も増えてきた。

今年はFAOの援助により難民キャンプで住民が物資を購入する際にも利用される予定で、すでにケニアや
ナイジェリアなど5カ国が導入に名乗りを上げているという。

合田さんの視線は日本の将来の地域のあり方も見据えている。「地元の金融機関もコストダウンを迫られ、
営業に手が回らない過疎地域が増えている。電子マネーシステムなら、使い方の履歴が分かるので、信用を
創出し融資によって地域を活性化することができるのでは」と思いをはせている。

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[写真説明:合田真さん]

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