MOTTAINAIキャンペーンへの協賛金や寄付金でグリーンベルト運動(GBM)がケニア山麓で進めている植樹・育樹活動「MOTTAINAIグリーンプロジェクト」はスタートから15年を迎えた今年、新たに3万本の苗木を植樹しました。植えられた苗木は累計で計394万本を超えました。
ケニアをはじめ、アフリカ東部一帯は近年、雨不足に悩まされ、農作物への影響も心配されています。GBMは昨年5月から6月にかけて植樹活動を行う予定でしたが、例年は大雨期にあたる3月から4月にかけて十分な降雨がなかったため、植樹を断念せざるを得ませんでした。
今春は雨にも恵まれ、5月から7月にかけてサガーナ川の上流近くにあるチュカの森で、12ヘクタールの劣化した森を整備しました。同時に地元の育樹グループと連携し、3万本の在来種の苗木を育て、植樹の態勢を整えました。
植樹活動に従事したのは女性が中心です。多い時で580人の地域住民が臨時に雇用されました。
まず、5月22日から26日にかけて区画整理が行われ、12ヘクタールの土地を2ヘクタールに区割りしました。次に下草刈りを行い、ランタナ・カマラやモーリシャスイバラなどの低木を取り除き、穴掘りや植樹活動のための道を確保しました。
続いて、植樹用の穴を掘りました。生い茂っている雑木は根が太く、四方に張り巡らされているため、除去が困難なものもあり、その影響で目標とする3万個には届きませんでしたが、2万2800個の穴が出来上がりました。
苗植えは5月30日から6月1日の3日間、ケニア林業局や地域の森林協会の支援も得て行われました。ケニア森林局は苗を植樹地点に運ぶトラクターのほか、ゾウの侵入を防ぐ武装レンジャーを提供しました。森林協会は地域住民の臨時雇用を支援したほか、森林警備隊などと連携しながら、作業に従事した住民たちの安全確保を図りました。
残りの7200本の苗木はいったん仮設の苗床に保管されました。
その後、ケニア森林局は植樹場所として、ヌジュリ地区を指定。GBMは6月30日と7月1日にヌジェリ地区で7200本の植樹を行い、予定していた3万本の植樹を終えました。
自然の「給水塔」(Water Tower)と呼ばれるケニア山の生態系システムを支えるGBMの植樹活動の重要性はますます高まっています。GBMは4カ月後に除草を行い、今後3年間、3人のグリーン・ボランティアを雇って、苗木のアフターケアをする予定です。GBM副理事長のワンブイ・ムティーさんは、「この植樹プロジェクトへのご支援に、地元コミュニティを代表してお礼を申し上げます」と話しています。
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