スタッフコラム

MOTTAINAI SOUNDライブレポート「耳をすまして」2016 桐生 鳳仙寺

こんにちは、MOTTAINAIスタッフの安保です。
音楽家の守時タツミさんが、波の音や風の音、小鳥のさえずりなど、
様々な場所で自然の音を収録し、その時目にした風景とその場で感じた想いを曲にしたMOTTAINAI SOUND
先日5月14日には、vol.3がリリースされ、5月21日の群馬県桐生市「鳳仙寺」より、
ライブツアーが始まりました。
今回はこの「鳳仙寺」でのライブに伺うことが出来たので、その様子をご紹介します!

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鳳仙寺でのライブは昨年の10月に続いて2回目。
昨年は少し寒い時期の開催だったそうで、今年は副住職様の
「5月が一番良い時期」というお話をいただいて、この時期の開催になったそうです。
当日はその言葉にぴったりな気候で、日中は夏日となった気温もライブの始まる
夕方には涼しい風が心地良くサラサラと吹いていました。

ちょうど新緑の季節ということもあり、緑が目に鮮やか。ライブ前に鳳仙寺の境内を散策してみました。
鳳仙寺は曹洞宗のお寺で、本尊は釈迦如来。
小高い山の上にあり豊かな自然が周囲を取り囲んでいます。
境内には、樹齢500年を超えるカヤの木や、市指定重要文化財の山門などの
史跡が多くあり、とても見どころがあります。また訪れたくなる、素敵な場所です。

ライブの始まる18時直前になって、小雨が降ってきました。
客席も「今日夕方から雨マーク出てたよ」なんていう声があがり、ざわつき始めますが、
守時さんが登場して【頭島 「望郷」】の演奏が始まると、あっという間に雨は止み、
真赤な鮮やかな夕焼けが空の雲を照らすようになりました。
この夕焼けはダイナミックで素敵でした。

挨拶の後、守時さんが出演されているNHKのラジオ深夜便のオープニングにも使われている【美英「朝霧の中」】の演奏。
朝の3時か4時くらいの小鳥のさえずりを収録したものだそうですが、
会場にも鶯の鳴く声が響き、そのあとの曲では、チェロの宮尾 悠さんがゲストで登場して、
MOTTAINAI SOUNDにさらに壮大な奥行きが加わって、迫力のあるメロディが奏でられます。

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日が暮れかけたところで、5分ほどの休憩。
休憩明けは、女優で地元桐生ご出身の橘 実里さんがゲストで登場し、守時さんの
もう一つのプロジェクト「おとえほん」を再現していただけることになりました。
おとえほんは、聴く絵本をコンセプトにして、様々な日本の昔話や世界の童話を、女優さんの
ナレーションと映画のサントラを思わせる叙情豊かな オーケストラ・サウンドで楽しめるものです。
子供さん向けではありますが、昔話を改めて聞いてみると「こんな話だったかな?」
「現代でも当てはまるような話だな」なんていう、毎回新しく面白い発見があるものです。
さて、橘さんは日本昔話をyoutubeでよく見ていたそうで、「三枚のお札」と「ぶんぶくちゃがま」の
昔話を披露いただきました。

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どちらの昔話も、題目が覚えがあるものの、ストーリーは全く記憶に無かったので、
こんなお話だったのかと、その内容に感心してしまいました。
(みなさんも是非調べてみてください!)
橘さんはそれぞれの登場人物を一人で演じ分けたのですが、さすがyoutubeで
熱心に日本昔話を見ていただけあって、小僧や和尚さん、小道具やの旦那や
たぬきと、沢山の登場人物を、見事に演じ分けていました。

そしてまたMOTTAINAI SOUNDに戻ります。

チェロの宮尾さんも再登場して、【宮崎 宮崎神宮「風神」】が演奏されました。
この「風神」は、今回のライブで私が一番感動した曲です。
神々しい風の音に、守時さんがインスピレーションを受けた楽曲が重なっていきますが、いにしえの時を経て、
目の前に存在する鳳仙寺の素晴らしい山門を目の前にしながら聞くことができた、至福の時でした。

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演奏の後の守時さんのトークで、この宮崎神宮は、今年の1月1日に作曲された、
というエピソードをお聞きしました。
諸事情で年末をこの桐生で過ごされて、年が明けた1月1日に東京へ戻って作曲されたとのこと。
そのエピソードを聞くと、生まれるべきして生まれた楽曲なのかな、と感じます。
そしてその後も【白神山地「Shirakami」】、【オホーツク「Okhotsk」】と、演奏が続きました。
「Okhotsk」では、流氷が鳴く音にに出会えなかった代わりに、
運命の出会いを果たした雨氷の音が、心地よくカランコロンと響きます。

最後は【どんぐりとヤマネコ】。
これはおとえほんの曲ですが、最初の部分の怪しく想像力を掻き立てられる感じが大好きです。
そしてなんといってもこの曲に合わせている自然の音は、阿蘇の風の音。
現在は地震などで大変な地域ですが、大地の力強さを感じました。

こうして2時間弱のライブは終了しましたが、アンコールでは、おとえほんを生演奏で
行うということで、再び橘さんが登場して、守時さんのピアノと宮尾さんのチェロに
のせて【かぐやひめ】を披露いただきました。
かぐやひめは、満月の夜に月に帰ってしまうお話ですが、演目中、空には真ん丸の
月が輝き、守時さんのツアー初日と会場の雰囲気を暖かく見守っているような気がしました。

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「耳をすまして」2016ライブは、これから6月まで続きます。
もし会場がお近くでしたら、ゆっくり耳をかたむけに是非ご来場ください!


ライブ情報の詳細はコチラ

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こちらでご試聴いただけます。

*関連読みもの*
・MOTTAINAI SOUNDライブレポート「耳をすまして」2016 岡山&吉備津神社へ行って来ました。
MOTTAINAI SOUNDライブレポート「耳をすまして」2016 守谷・鎌倉

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